kintoneだけで社内ポータルを作る限界
kintoneで社内ポータルを作ろうとして壁にぶつかっていませんか?
「kintoneを導入したから、これで社内ポータルも作れるはず」
そう考えて取り組み始めたものの、思うように進まない——そんな状況に陥っていませんか?
kintoneは業務アプリを簡単に作成できる優れたプラットフォームです。申請ワークフローや顧客管理、案件管理など、個別の業務システムとしては非常に使いやすいツールとして多くの企業で活用されています。
しかし、「社内ポータル」として全社的な情報共有の基盤にしようとすると、さまざまな課題に直面することになります。
- お知らせを掲載しても、誰が見たのかわからない
- 部署を横断したコミュニケーションが取りづらい
- 情報が埋もれて、必要なときに見つけられない
- Slackやメールなど他のツールとの連携が複雑になる
DX推進を掲げて情報共有ツールの刷新に取り組んでいる企業ほど、kintone単体での限界を感じているのではないでしょうか。
本記事では、kintoneだけで社内ポータルを構築しようとする際に直面する具体的な壁と、それを乗り越えるための選択肢について解説します。
その悩み、多くの企業が経験しています
kintoneで社内ポータルを作ろうとして壁にぶつかるのは、決して珍しいことではありません。
実際、多くの企業がこんな経験をしています。
「アプリは作れたけど、ポータルにならない」
kintoneでお知らせ掲示板アプリを作成し、社内連絡用のアプリも追加。案件管理や日報アプリも揃えた。でも、それらがバラバラに存在していて、「ポータル」として機能していない。
従業員は結局、どのアプリを見ればいいのかわからず、重要な情報を見逃してしまう——。
「Slack運用との棲み分けができない」
日常的なコミュニケーションはSlackで行っているものの、kintoneにも情報を残さないといけない。結果として、「どっちを見ればいいの?」という混乱が生まれ、ツール疲れを引き起こしている。
情報共有ツールを増やせば増やすほど、かえって情報が分散してしまうというジレンマです。
「カスタマイズに限界を感じる」
kintoneのポータル機能をカスタマイズしようとしても、できることに制限がある。JavaScriptでカスタマイズすれば可能なこともあるが、専門知識が必要で、保守も大変。
「もっと簡単にできると思っていたのに...」という声は少なくありません。
こうした課題は、kintoneが悪いわけではありません。kintoneは「業務アプリプラットフォーム」として設計されており、「社内ポータル」や「社内SNS」としての機能は本来の得意分野ではないのです。
kintoneの限界を理解し、最適な情報共有の形を見つけよう
kintoneの限界と解決策
この記事を読むことで、以下のことが明確になります。
- kintoneが社内ポータルに向かない具体的な理由
- 社内SNSや情報共有ツールとの違いと使い分け
- DX推進を成功させるためのツール選定の考え方
- ツール疲れを防ぎながら情報共有を最適化する方法
kintoneの強みを活かしながら、その限界を補う方法を知ることで、本当に機能する社内ポータル環境を構築できるようになります。
kintoneで社内ポータルを作る際の5つの限界
まず、kintoneを社内ポータルとして使おうとする際に直面する具体的な限界を整理しましょう。
限界1:コミュニケーション機能の弱さ
kintoneにもコメント機能やスレッド機能はありますが、リアルタイムなコミュニケーションには向いていません。
社内SNSのような気軽なやり取りや、Slackのようなチャット形式のコミュニケーションは苦手です。結果として、kintoneとは別にコミュニケーションツールが必要になり、情報が分散してしまいます。
限界2:情報の見せ方に制約がある
kintoneのポータル画面はカスタマイズ可能ですが、表現できる内容には制限があります。
- お知らせの優先度付けや期限管理が難しい
- 部署別・役職別の情報出し分けが複雑
- ビジュアル的に魅力的なレイアウトの実現が難しい
社内ポータルには「必要な人に、必要な情報を、わかりやすく届ける」機能が求められますが、kintone単体ではその実現にカスタマイズの手間がかかります。
限界3:検索性の課題
kintoneはアプリ単位でデータが管理されるため、アプリを横断した検索が直感的ではありません。
「あの情報、どのアプリにあったっけ?」という状況が頻発し、情報を探す時間が増えてしまいます。情報共有ツールとして求められる「すぐに見つかる」という要件を満たすのが難しいのです。
限界4:閲覧確認・既読管理の限界
重要なお知らせを出しても、「誰が見たのか」「まだ見ていない人は誰か」を把握するのが困難です。
社内ポータルには「確実に情報を届ける」役割がありますが、kintoneでこれを実現するには別途仕組みを作り込む必要があります。
限界5:モバイル対応の使いにくさ
kintoneにはモバイルアプリがありますが、社内ポータルとして使うには操作性に課題があります。
現場作業者や営業職など、PCに向かう時間が少ない従業員にとって、スマートフォンからサッと情報を確認できることは重要です。この点でkintoneは最適解とは言えません。
DX推進を成功させるツール選定の3つのポイント
ツール選定のポイント
kintoneの限界を理解した上で、DX推進を成功させるためにはどのようにツールを選定すればよいのでしょうか。
ポイント1:目的別にツールを使い分ける
すべてを一つのツールで解決しようとするのは現実的ではありません。それぞれのツールの得意分野を理解し、適材適所で使い分けることが重要です。
| 目的 | 適したツール |
|---|---|
| 業務アプリ・ワークフロー | kintone |
| リアルタイムコミュニケーション | Slack、Teams |
| 社内ポータル・情報発信 | 社内ポータル専用ツール |
| ナレッジ共有・社内Wiki | Notion、Confluence |
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kintoneは業務アプリとして活用し、社内ポータルの役割は別のツールに任せる——この切り分けがツール疲れを防ぐ第一歩です。
ポイント2:情報の「ハブ」となるツールを決める
複数のツールを使う場合、どこを情報の「ハブ」にするかを明確にすることが重要です。
たとえば、社内ポータルを情報のハブとして、そこからkintoneの申請画面やSlackのチャンネルへ誘導する形にすれば、従業員は「まず社内ポータルを見ればいい」と迷わなくなります。
Slack運用と社内ポータルを組み合わせる場合も、「フロー情報(日常的なやり取り)はSlack、ストック情報(残すべき情報)は社内ポータル」と明確にルールを決めることで、情報の分散を防げます。
ポイント3:現場の負担を最小化する
DX推進において最も重要なのは、現場の従業員が無理なく使えることです。
高機能なツールを導入しても、使いこなせなければ意味がありません。以下の観点で選定しましょう。
- 直感的に使えるUI:研修なしでも基本操作ができる
- モバイル対応:スマホからも快適に利用できる
- 既存ツールとの連携:kintoneやSlackとスムーズにつながる
特に、kintoneをすでに導入している企業であれば、kintoneとの連携がスムーズな情報共有ツールを選ぶことで、移行の負担を軽減できます。
社内ポータルに求められる機能とは
kintoneでは実現しにくい、社内ポータルに本当に必要な機能を整理しましょう。
必須機能1:お知らせ・通知管理
- 重要度や期限を設定できる
- 対象者を絞って配信できる
- 既読・未読の管理ができる
- プッシュ通知でリアルタイムに届けられる
必須機能2:情報の整理・検索
- カテゴリやタグで分類できる
- 全文検索で素早く見つけられる
- 古い情報のアーカイブができる
- 部署・役職別に表示を出し分けられる
必須機能3:コミュニケーション
- コメントやリアクションで気軽にやり取りできる
- グループやチーム単位での情報共有ができる
- 社内の横のつながりを作れる
必須機能4:他ツールとの連携
- kintoneのデータを参照・表示できる
- Slackへの通知連携ができる
- シングルサインオン(SSO)に対応している
これらの機能を備えた社内ポータル専用ツールを導入することで、kintoneの限界を補いながら、DX推進を加速させることができます。
情報共有の課題を根本から解決したい場合は、Seediaのような、社内のナレッジを一元管理できるサービスを検討してみるのも一つの選択肢です。
こんな企業・担当者におすすめ
以下に当てはまる方は、kintone以外の選択肢を検討すべきタイミングかもしれません。
- kintoneで社内ポータルを作ろうとして行き詰まっている方
- SlackやTeamsとの使い分けに悩んでいる方
- 情報が分散して「ツール疲れ」を感じている方
- DX推進の一環で情報共有基盤を見直したい方
- 現場から「情報が見つからない」という声が上がっている企業
- お知らせを出しても読まれているか不安な広報・総務担当者
特に、従業員数が50名を超えてきた企業では、kintone単体での社内ポータル運用に限界を感じやすくなります。成長フェーズに合わせたツールの見直しが、組織全体の生産性向上につながります。
情報共有の仕組みを変えることで、DX推進は大きく前進します。 今まさに課題を感じているなら、早めに対策を打つことをおすすめします。
まとめ:kintoneの強みを活かしながら、限界を補おう
まとめ
本記事では、kintoneだけで社内ポータルを構築する際の限界と、それを乗り越えるためのポイントをお伝えしました。
重要なポイントを整理すると:
-
kintoneは業務アプリとして優秀だが、社内ポータルには向かない
- コミュニケーション機能、検索性、閲覧管理などに制約がある
-
ツールは目的別に使い分けることが大切
- kintoneは業務アプリ、社内ポータルは専用ツールという棲み分け
-
情報の「ハブ」を明確にすることでツール疲れを防げる
- Slack運用と社内ポータルの役割分担を明確に
-
現場が無理なく使えることがDX推進成功の鍵
- 直感的なUI、モバイル対応、既存ツールとの連携を重視
kintoneをすでに導入している企業が、無理に社内ポータル機能を付け足そうとするのは、かえって複雑さを生む原因になりかねません。
kintoneの強みを活かしつつ、社内ポータルの役割は適切なツールに任せる——これが、DX推進を成功に導く現実的なアプローチです。
まずは現状の情報共有における課題を洗い出し、kintoneと組み合わせて使う情報共有ツールを検討してみてはいかがでしょうか。
適切なツール選定と運用設計ができれば、社内SNSとしてのコミュニケーションも、業務効率化も、両立させることが可能になります。