情シスがいない会社でも運用できる!管理不要な社内SNSの選び方
「社内SNSを入れたいけど、管理する人がいない」という現実
「社内の情報共有、もうちょっと何とかならないかな」
社長や総務担当者がふと感じる、この素朴な悩み。グループLINEでの業務連絡は公私混同になるし、メールでは情報が埋もれる。社内SNSを導入すれば解決するかもしれない——でも、ここで壁にぶつかります。
「うちには情シスがいない」
中小企業の約7割には、専任のIT担当者がいないと言われています。総務や経理の担当者が「パソコンに詳しいから」という理由で、兼任でIT周りを担当しているケースがほとんどです。
そんな状況で社内SNSを導入すると、こんな問題が起きます。
- 初期設定やアカウント管理を誰がやるのか分からない
- 社員からの「使い方が分からない」という問い合わせが兼任担当者に集中する
- Slack運用のルールを誰が決めるのか、チャンネル管理が属人化する
- セキュリティ設定やアップデート対応に不安が残る
- 管理画面が複雑すぎて、結局放置されてしまう
DX推進の重要性は理解している。情報共有ツールの必要性も感じている。しかし、「管理できる人がいない」という一点で、導入に踏み切れない企業が数多く存在するのです。
情シス不在の悩みは、あなたの会社だけではない
この悩みを抱えているのは、あなたの会社だけではありません。
「SlackやTeamsを導入したけど、設定をいじれる人がいなくて、初期状態のまま使っている」 「チャンネルが増えすぎて収拾がつかなくなったけど、整理する人がいない」 「退職者のアカウント削除すら、毎回外部に依頼している」
こうした声は、社員数20名〜100名規模の企業から特に多く聞かれます。
ツール疲れという言葉が象徴するように、ITツールの導入そのものが新たな業務負荷になってしまう。本来は業務を楽にするための道具なのに、道具の管理に時間を取られて本業が圧迫される——これでは本末転倒です。
特にSlack運用においては、以下のような「見えないコスト」が発生しがちです。
- チャンネル設計:どんなチャンネルを作るか、命名規則をどうするか
- 権限管理:誰がチャンネルを作成できるか、ゲストの扱いをどうするか
- 通知設定:メンバーごとの通知設定サポート
- ボット連携:外部サービスとの連携設定
- データ管理:メッセージの保持期間、ファイルストレージの管理
これらすべてを、本業を抱えながら片手間で対応するのは、どう考えても無理があります。
「もっとシンプルに、管理の手間なく使える社内SNSはないのだろうか?」
その疑問は、まったく正しいものです。
管理不要の社内SNSは存在する——選び方のポイントを解説
結論から言えば、情シスがいなくても運用できる社内SNSは存在します。
ただし、それは「高機能なツールを頑張って使いこなす」ということではありません。そもそも管理が不要な設計になっているツールを選ぶということです。
この記事では、情シス不在の企業が社内SNSを選ぶ際に押さえるべきポイントと、具体的な選定基準を解説していきます。ツール疲れに悩む企業が、本業に集中できる情報共有の仕組みを手に入れるためのガイドです。
管理不要な社内SNSの選び方
情シス不在でも安心な社内SNSを選ぶ5つの条件
条件1:アカウント管理が「ほぼゼロ」であること
従来の社内SNSやSlack運用では、メンバーの追加・削除・権限変更といったアカウント管理が必ず発生します。特に人の出入りが多い企業では、この作業だけでもかなりの負担です。
管理不要な社内SNSを選ぶなら、以下の点を確認しましょう。
- 招待リンクだけでメンバーを追加できる:管理画面を開かなくても、URLを共有するだけで新メンバーが参加できる
- 退職者の処理が簡単:ワンクリックで無効化できる、または自動的に処理される
- 権限設定がシンプル:「管理者」と「一般メンバー」程度の、分かりやすい権限体系
Slackのように、ワークスペース管理者・チャンネル管理者・メンバーといった多層的な権限構造は、情シスがいない企業にとってはオーバースペックです。
条件2:初期設定が30分以内で完了すること
導入の障壁を決定的に左右するのが、初期設定の複雑さです。
理想的な社内SNSの導入フローは以下の通りです。
- アカウントを作成する(5分)
- 会社名やロゴを設定する(5分)
- メンバーを招待する(10分)
- 使い始める
これ以上の設定を求められるツールは、情シス不在の企業には向いていません。「SSO連携の設定」「APIキーの発行」「ドメイン認証」などが初期設定に含まれている場合は、運用の難易度が高いサインです。
条件3:マニュアル不要で使えるUI/UXであること
情シスがいない企業で最も深刻な問題の一つが、社員からの「使い方が分からない」問い合わせです。
マニュアルを作っても読まれない。研修をしても忘れられる。結局、兼任のIT担当者が一人ひとりに教えて回る——この悪循環を断ち切るには、そもそもマニュアルが不要なツールを選ぶしかありません。
具体的には、以下のようなUI/UXを持つツールが理想です。
- LINEやSNSのように直感的に操作できる:特別な知識なしで、すぐに投稿・閲覧・返信ができる
- 機能が絞り込まれている:覚えるべきことが少なく、迷わない
- モバイルファーストの設計:パソコンに不慣れな社員でも、スマホから気軽に使える
DX推進の観点からも、全員が実際に使えるツールでなければ意味がありません。一部の社員だけが使いこなし、残りは従来のやり方を続ける——そんな状態では、情報共有ツールとしての価値は半減します。
条件4:サーバー管理やアップデート対応が不要であること
オンプレミス型(自社サーバーにインストールするタイプ)の社内SNSは、情シスがいない企業では絶対に避けるべきです。
選ぶべきは、以下の条件を満たすクラウド型サービスです。
- SaaS型:ブラウザやアプリからアクセスするだけで使える
- 自動アップデート:常に最新バージョンが提供される
- バックアップ不要:データはサービス側で安全に保管される
- 稼働監視不要:サーバーダウンの対応をする必要がない
これにより、「サーバーが落ちた」「セキュリティパッチを当てなきゃ」といったIT運用業務から完全に解放されます。
条件5:料金体系がシンプルで予測可能であること
情シスがいない企業では、IT予算の管理も兼任担当者の仕事です。複雑な料金体系は、それだけで管理コストを増やします。
避けるべき料金体系:
- 機能ごとの追加課金(「この機能を使うにはプランアップグレードが必要です」)
- ストレージ容量による従量課金
- API呼び出し回数による課金
理想的な料金体系:
- 人数×月額の分かりやすい計算
- 無料プランや試用期間があり、リスクなく始められる
- 中小企業向けの価格設定(1人あたり数百円程度)
社内SNS選定の5つの条件
主要な社内SNS・情報共有ツールを「管理負荷」で比較する
ここで、主要な社内SNSや情報共有ツールを「管理負荷」という切り口で整理してみましょう。
Slack:高機能だが管理負荷は高い
Slackは社内SNSの代名詞とも言えるツールですが、情シス不在の企業にとっては課題が多いのも事実です。
- チャンネルの設計・管理が必要
- ワークフロー・ボットの設定には技術的知識が必要
- 無料プランではメッセージの保存期間に制限がある
- ゲスト管理やコンプライアンス設定が複雑
Slack運用を成功させている企業の多くには、専任または兼任のSlack管理者がいます。管理者不在でSlackを運用すると、チャンネルの乱立やルールの形骸化が起きやすくなります。
Microsoft Teams:Microsoft 365環境なら選択肢に
すでにMicrosoft 365を導入している企業であれば、追加コストなくTeamsを利用できます。ただし、初期設定や権限管理の複雑さはSlackと同等か、それ以上です。
- Azure ADとの連携設定が必要になるケースがある
- チーム・チャネルの構成設計が必要
- 機能が多く、ツール疲れの原因になりやすい
LINE WORKS:LINEに慣れた企業には導入しやすい
LINEライクなUIで、ITリテラシーが高くない社員でも使いやすいのが強みです。ただし、管理コンソールの操作にはある程度のIT知識が求められます。
- アカウント管理は管理者が行う必要がある
- 外部連携やセキュリティ設定は管理コンソールから
- 料金プランが複数あり、機能差がある
シンプル特化型の社内SNS
最近では、「管理不要」を設計思想に据えた社内SNSも登場しています。たとえばSeediaのようなサービスは、情シスがいない企業でも運用できることを前提に設計されており、複雑な管理機能をあえて持たないことで、導入から運用までの負荷を最小限に抑えています。
こうしたシンプル特化型のツールは、多機能なSlackやTeamsとは異なるアプローチですが、「全社員が実際に使える」ことを最優先する企業にとっては、最も現実的な選択肢と言えるでしょう。
こんな企業に「管理不要な社内SNS」はおすすめ
以下の項目に当てはまる企業は、管理不要な社内SNSの導入を検討する価値があります。
- 専任のIT担当者(情シス)がいない、または兼任で手が回っていない
- Slack運用に疲れている——チャンネル管理、ルール策定、問い合わせ対応に限界を感じている
- ツール疲れを感じている——ITツールが増えすぎて、どこに何があるか分からなくなっている
- 現場にITリテラシーの差がある——パソコンが苦手な社員も含めて全員に使ってもらいたい
- DX推進を「小さく始めたい」——大規模な投資や体制構築の前に、まず情報共有から改善したい
特に重要なのは、今のやり方に限界を感じているかどうかです。
グループLINEでの業務連絡、メールの転送地獄、口頭での伝達ミス——これらの問題が日常的に発生しているなら、管理不要な社内SNSを導入するだけで、業務の質は確実に変わります。
「でも、うちの会社にはITに詳しい人がいないから...」
その心配こそが、管理不要な社内SNSを選ぶべき理由です。ITに詳しい人がいなくても回るように設計されたツールを選べば、その心配自体がなくなります。
まとめ
情シスがいなくても大丈夫な社内SNS選び
情シスがいない会社で社内SNSを導入・運用するためのポイントを整理しましょう。
社内SNS選びで重視すべき5つの条件:
- アカウント管理がほぼゼロであること
- 初期設定が30分以内で完了すること
- マニュアル不要で使えるUI/UXであること
- サーバー管理やアップデート対応が不要であること
- 料金体系がシンプルで予測可能であること
避けるべき選び方:
- 「高機能だから」という理由で選ぶ
- 大企業向けのツールをそのまま導入する
- 管理の手間を「なんとかなる」と楽観視する
おすすめの選び方:
- 管理不要を設計思想に持つツールを選ぶ
- 無料プランや試用期間で、全社員が使えるか検証する
- 「シンプルであること」を最大の強みと捉える
DX推進は、高機能なツールを導入することではありません。社員全員が、毎日、自然に使える仕組みを作ることです。
情シスがいない企業だからこそ、管理に手間がかからないツールを選ぶ。そのシンプルな判断が、情報共有の課題を解決する第一歩になります。
まずは、管理不要な社内SNSの無料プランを試してみることから始めてみてはいかがでしょうか。実際に社員に触ってもらえば、「これなら自分たちでも使える」という実感がきっと得られるはずです。