組織サーベイの結果が悪かった時、人事や経営者がまずやるべき5つのアクション

心理的安全性称賛エンゲージメント離職率組織風土

組織サーベイの結果が悪かった時、人事や経営者がまずやるべき5つのアクション組織サーベイの結果が悪かった時、人事や経営者がまずやるべき5つのアクション

組織サーベイの結果を見て、頭を抱えていませんか?

「従業員エンゲージメント調査の結果が予想以上に悪かった…」

「心理的安全性のスコアが低く、何が原因かわからない…」

「離職率が高いとは感じていたが、ここまで組織風土に問題があったとは…」

組織サーベイやエンゲージメント調査の結果を受け取り、途方に暮れている人事担当者や経営者の方は少なくありません。

調査結果を見れば、「従業員が不満を抱えている」「組織に課題がある」ということはわかります。しかし、具体的に何をすれば改善できるのか、どこから手をつければいいのかがわからず、結果を眺めるだけで時間が過ぎてしまうケースが多いのです。

そして最も避けたいのは、「調査をしただけで終わってしまう」こと。調査結果を放置すると、従業員は「意見を言っても何も変わらない」と感じ、かえって不信感やエンゲージメントの低下につながってしまいます。

サーベイ結果が悪くても、それは「改善のチャンス」

組織サーベイの結果が悪かったことに、ショックを受けたり、落ち込んだりする気持ちはよくわかります。

「こんなに悪い結果だとは思わなかった」 「経営陣に報告しづらい」 「何をしても変わらないのではないか」

こうした不安を抱えている方も多いでしょう。

しかし、視点を変えてみてください。

組織サーベイの結果が悪いということは、従業員が正直に回答してくれたということです。これは、組織に対してまだ期待を持っている証拠でもあります。本当に諦めている従業員は、サーベイに真剣に回答すらしません。

また、結果が悪いということは、「改善の余地が大きい」ということでもあります。現状を正しく把握できたからこそ、適切な対策を打つことができるのです。

Googleの研究チームが発表した「心理的安全性」の重要性に関する報告でも、組織の課題を可視化し、それに真摯に向き合うことが、高パフォーマンスチームへの第一歩だとされています。

サーベイ結果が悪かったことを「危機」ではなく「機会」として捉えることが、組織風土改善の出発点です。

組織サーベイ後にやるべき5つのアクション

サーベイ結果を受け取ったら、以下の5つのアクションを順番に実行していきましょう。これらは、心理的安全性の向上やエンゲージメント改善に直結する、優先度の高い施策です。

組織サーベイ後にやるべき5つのアクション組織サーベイ後にやるべき5つのアクション

アクション1:結果を従業員にオープンに共有する

なぜ結果の共有が重要なのか

サーベイ結果が悪いと、「従業員に見せたくない」「ネガティブな反応を避けたい」と考えがちです。しかし、結果を隠すことは、組織風土改善において最大のNGアクションです。

従業員は自分たちの回答がどう扱われたのかを気にしています。結果が共有されなければ、「やっぱり何も変わらない」「経営陣は本気で向き合う気がない」と感じ、次回のサーベイへの協力意欲も低下します。

心理的安全性を高める第一歩は、「ネガティブな情報も含めてオープンに共有する姿勢」を見せることです。

具体的な共有方法

結果を共有する際は、以下のポイントを意識しましょう。

共有すべき内容:

  • 全体の傾向(良かった点・課題がある点の両方)
  • 特に注目すべき指標とその背景
  • 経営陣・人事としての受け止め
  • 今後の改善に向けた意志表明

共有時の注意点:

  • 言い訳や正当化をしない
  • 従業員を責めるような表現を避ける
  • 「改善したい」という姿勢を明確に示す
  • 質問や意見を受け付ける機会を設ける

結果の共有は、全社ミーティングや社内報、部門ごとのフィードバックセッションなど、組織の規模や文化に合わせた方法で行いましょう。

アクション2:現場の声を直接聴く場を設ける

サーベイだけでは見えない「本音」がある

サーベイ結果は組織の状態を数値で把握するには有効ですが、「なぜそうなっているのか」という背景や文脈までは見えてきません。

エンゲージメントが低い原因が「業務量の多さ」なのか「評価への不満」なのか「人間関係の問題」なのかは、数値だけでは判断できません。また、選択式の設問では捉えきれない、組織特有の課題が隠れていることも多いのです。

対話の場を意図的につくる

サーベイ結果を補完するために、従業員との対話の機会を設けましょう。

対話の形式例:

  • 部門ごとのフォーカスグループインタビュー
  • 少人数でのタウンホールミーティング
  • 1on1での深掘りヒアリング
  • 匿名のオンラインQ&Aセッション

対話で聴くべきこと:

  • サーベイ結果についてどう感じているか
  • 日常業務で困っていること、ストレスに感じていること
  • 組織や上司に期待すること
  • どうすれば働きやすくなると思うか

対話の場では、聴くことに徹することが重要です。反論や言い訳をせず、まずは受け止める姿勢を見せましょう。これ自体が心理的安全性を高める行動になります。

アクション3:小さくても具体的な改善を即実行する

「検討中」のままでは信頼を失う

サーベイ結果を受けて、「じっくり検討して抜本的な改革を…」と考えたくなる気持ちはわかります。しかし、大きな施策の検討に時間をかけている間に、従業員の期待は萎んでいきます。

「調査から3ヶ月経っても何も変わらない」 「結局、やったふりだったのか」

こうした失望が、組織風土をさらに悪化させるのです。

クイックウィンを意識する

重要なのは、小さくてもいいので「目に見える変化」を素早く起こすことです。これを「クイックウィン」と呼びます。

クイックウィンの例:

  • 会議の時間を短縮する
  • 不要な承認プロセスを廃止する
  • 休憩スペースを改善する
  • コミュニケーションツールを見直す
  • 定例の1on1を導入する

これらは大きなコストや時間をかけずに実行できますが、「経営陣が本気で変えようとしている」というメッセージになります。

サーベイ結果の共有から1〜2週間以内に、何か一つでもアクションを起こしましょう。

アクション4:称賛・感謝の文化を意識的に醸成する

なぜ今「称賛」が重要なのか

組織サーベイでエンゲージメントや心理的安全性のスコアが低い組織に共通しているのが、「称賛や感謝が少ない」という特徴です。

日々の業務の中で、「ありがとう」「助かったよ」「よくやったね」といった言葉がどれだけ交わされているでしょうか?

多くの組織では、問題があったときは指摘するが、うまくいったときは何も言わない、という状態になっています。これでは従業員は「自分の貢献が認められていない」と感じ、モチベーションが下がっていきます。

称賛の文化は、心理的安全性の土台になります。「認められている」という実感があってこそ、従業員は安心して意見を言えるようになるのです。

称賛を仕組み化する

称賛は、意識するだけでは定着しません。仕組みとして取り入れることが重要です。

称賛を増やすための施策:

  • 会議の冒頭で「今週感謝したいこと」を共有する
  • マネージャーが1on1で必ず良かった点を伝える
  • チャットツールに感謝専用のチャンネルを作る
  • 月次で「ベストプレイヤー」を表彰する

称賛文化を醸成するステップ称賛文化を醸成するステップ

また、Seediaのような称賛・感謝を可視化するツールを活用するのも効果的です。日常的に感謝を送り合う習慣が根付くことで、自然と組織風土が改善されていきます。

称賛は「コストゼロ」で実行できる、最も費用対効果の高い組織改善施策の一つです。

アクション5:継続的なモニタリングの仕組みを作る

一度の施策で組織は変わらない

組織風土の改善は、一朝一夕にできるものではありません。サーベイ結果を受けていくつかの施策を実行したとしても、それだけで劇的に変わることは期待できません。

重要なのは、改善の取り組みを継続し、その効果を定期的に確認していくことです。

パルスサーベイの活用

年に1回の大規模な組織サーベイだけでなく、短いスパンで簡易的な調査を行う「パルスサーベイ」を導入することをおすすめします。

パルスサーベイの特徴:

  • 設問数は5〜10問程度
  • 月次〜四半期ごとに実施
  • 回答の負担が少ない
  • 傾向の変化をリアルタイムで把握できる

確認すべき指標例:

  • 仕事へのやりがい
  • 上司との関係性
  • チームの雰囲気
  • 会社への帰属意識
  • 心理的安全性の実感

定期的にモニタリングすることで、施策の効果を確認し、必要に応じて軌道修正ができます。また、従業員にとっても「継続的に意見を聴いてもらえている」という安心感につながります。

改善の見える化

実施した施策とその効果を、定期的に従業員に共有することも重要です。

「前回のサーベイを受けて〇〇を実施しました」 「その結果、△△のスコアが改善しました」 「一方で□□についてはまだ課題があり、引き続き取り組んでいきます」

このような「見える化」を続けることで、従業員の信頼を獲得し、より良い組織風土への好循環が生まれます。

こんな状況にある人事・経営者におすすめのアクション

以下のような状況にある方には、この記事でご紹介したアクションが特に効果的です。

  • 組織サーベイの結果が悪く、何から始めればいいかわからない
  • エンゲージメント向上に取り組みたいが、具体的な方法が見つからない
  • 離職率が高く、組織風土に課題を感じている
  • 心理的安全性が低いと感じているが、改善方法がわからない
  • サーベイを実施しても「やりっぱなし」になってしまっている

組織サーベイの結果が悪かったということは、「現状を正しく把握できた」ということです。この機会を活かして、一つずつアクションを起こしていきましょう。

重要なのは、完璧な施策を考えることではなく、まず行動を起こすことです。小さな一歩が、組織風土を変える大きな変化につながっていきます。

まずは今週、サーベイ結果を従業員と共有する場を設定してみてはいかがでしょうか。

まとめ:サーベイ結果を「改善のきっかけ」に変える

組織サーベイ後のアクションまとめ組織サーベイ後のアクションまとめ

組織サーベイの結果が悪かったときに、人事や経営者がまず取るべきアクションについてお伝えしてきました。

本記事のポイント:

  1. 結果を従業員にオープンに共有する

    • ネガティブな結果も隠さず共有することが心理的安全性向上の第一歩
  2. 現場の声を直接聴く場を設ける

    • サーベイだけでは見えない本音を対話で引き出す
  3. 小さくても具体的な改善を即実行する

    • クイックウィンで「変わる姿勢」を示す
  4. 称賛・感謝の文化を意識的に醸成する

    • 称賛はコストゼロで実行できる最も効果的な施策
  5. 継続的なモニタリングの仕組みを作る

    • パルスサーベイで改善の効果を定期的に確認する

組織サーベイの結果が悪いことは、決して「終わり」ではありません。むしろ、組織が変わるための「始まり」です。

従業員が正直に回答してくれたということは、まだ組織に対する期待があるということ。その期待に応えるために、まずは小さなアクションから始めてみましょう。

称賛・感謝の文化を根付かせ、心理的安全性の高い組織風土を築きたい方は、Seediaの活用もぜひご検討ください。日々の称賛を可視化し、エンゲージメント向上と離職率改善につながる組織づくりをサポートいたします。

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